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365歩のカロリー

人間の中で一番大きい筋肉を知っていますか?太ももの前の部分の大腿四頭筋です。太ももといえばスピードスケートの清水宏保選手ですが、彼の太ももは大腿四頭筋が発達していて64cmもあるそうです。大腿四頭筋は牛で言うと「うちもも肉」と言う部分で脂肪が最も少ない赤身の部分です。ちなみにフィレは腸腰筋(ちょうようきん)という筋肉で牛では殆ど使わないためとても柔らかいのです。またサーロインは背骨に沿って頭から腰まで続いている背最長筋の一部です。人間は起立歩行をするので腸腰筋や最長筋をよく使いますから牛ほど柔らかくありません。
筋肉には横紋筋と、平滑筋があります。皆さんが筋トレで鍛える筋肉は骨格筋といい横紋筋です。人間には約400個の骨格筋があり、男性で体重全体の約40−50%を占め女性では35%位です。骨格筋は随意筋といって大脳半球の前頭葉が「ラケットを握れ」と指令をだすと、その命令が筋肉に伝わって筋肉が収縮します。
筋トレとダイエットはなかなか両立しません。なぜかというと筋肉の比重は1.1で脂肪は0.9です。ですから同じ大きさの筋肉は脂肪より20%くらい重くなります。筋肉はあっても悪くはありませんが、脂肪は溜まると健康によくありません。脂肪1kgを燃やすのに7,000Kcalの熱量が必要です。ですから脂肪を10kg、つまり体重を10kg減らそうとすると70,000Kcal の熱量が必要になるのです。70,000Kcalとは天文的な数字です。どうすれば消費できるのでしょうか。
よく早歩きやウオーキング、1日1万歩が身体に良いと言います。それは身体の中で一番大きい大腿四頭筋を動かせば一番効率良くエネルギーを使えるからです。歩くときに意識的に大腿四頭筋を持ち上げるようにすると更に効果的です。1日1万歩といいますが厚生労働省の統計によると1日1万歩歩いている人は男性で37%、女性で30%です。ですから、皆さんもっと歩かないといけません。
1万歩とはいったいどの位でしょうか?人の歩幅は(身長 - 100)cmです。もちろん人によって違います。でも人の歩幅はだいだい決まっていますから皆さん一度自分の歩幅を測ってみてください。1歩70cmとすると1万歩で7km歩くことになります、早歩きは時速5〜6kmくらいを目安にしますから、1時間半真剣に早歩きすれば1万歩歩いたということになります。1万歩歩くのに約300Kcal消費します。ですから10Kg脂肪を減らす目的で70,000Kcal消費するには233万歩、約1,630km歩くことが必要です。このコラムの題名の365歩のカロリーはおよそ11Kcalで256mということになります。
たくさん歩くともう一つ良いことがあります。大腿四頭筋を鍛えておくと年をとってから膝が痛くなったり、膝に水が溜まる変形性膝関節症にならないで済みます。いつも言っていますが、上手な運動をすることで人生が変わります。

知って損する健康知識8 : 交通事故と医療事故

医療事故が起こると必ず報道されますが、交通事故は特殊な事故しか報道されません。交通事故死者は一時1万人を越えましたが、色々な対策が功を奏し現在は年間7千人に減りました。驚かないで欲しいのですが、医療事故死は交通事故死よりずっと多いと推測されています。皆さんは事故を起こさないように運転します。医療関係者も医療事故が起きないように努力します。でもそれだけでは事故予防はできません。最近は患者さんに名前を言ってもらったり、点滴が自分のものか確認してもらうようになりました。これを患者参加型医療といい、患者さん自身が事故予防に参加するやり方です。事故に遭わないように道路を渡る時左右の安全を確認するのと同じです。
次回は「医者の専門」です

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