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車いす

今回は、「車いす」についてお送りします。

車いすの種類は2つ、生活用と競技用です。

まず生活用の特徴は、ブレーキが付いていることです。止まっているときに固定できるように考慮されています。 そして座椅子部分にはクッションがあり、空気調整できるようになっています。
また、非常にコンパクトにできます。車いすの座席部分、クッションをはずすと引っ張るところがあり、そこを上に持ち上げれば、使用時の大きさの3分の1程度の幅になります。さすがよく設計されています。競技用に比べれば重いですが、片手で持ち上げることもでき、かなり頑丈です。
以前、日本代表選手強化練習で、選手が施設から出るときなど、45cmくらいもある段差からなんとジャンプしていたのです。「すごい」のひと言。「車いすは壊れないのかな〜」と思いましたが、大丈夫のようでした。

一方競技用は、ブレーキなど全くなく、座椅子部分のクッションも生活用に比べ固めです。(各選手個人に合わせて調整します。)選手によって座椅子のタイプは異なりますが、海外の選手で見かけるのは、バケットタイプ。これは、身体を密着させるのに効果的です。
また、自動車のキャンバーと同じように、タイヤがハの字≠ノ角度が付いています。このキャンバーのおかげでターンがスムーズにでき、タイヤの浮き上がりも防止されます。
現在の、協議用車いすの主流は、5輪構成 ー 両脇にハの字の大きなタイヤ、それから転倒防止用そしてターンの軸にもなる小さな後輪が1つ、補助輪が前に2つ ー です。

私自身が初めて車いすテニスを体験したときのことを話します。(ちなみに、現在は少しは上手くなったと勝手に思ってます。)

まず「動けない」&「当たらない」のです。
まじで動けないので・・・悔しい・・・ボールに届かない!イライラ!
そこで「止まっていればうまく打てるはず」と考えた私は、選手に「ココにポールを出して」と左手で場所を指したところ、反動で車いすが動き、なんと空振り。選手に「コーチ、左手でタイヤを押さえてください」と言われる始末。
その後も何度かトライしたのですが、ストップ&ダッシュや細かいターンをすると汗だくになり、すぐに腕がパンパンになりました。
また、後ろに下がるときには、首をねじり相手コートを見ながら下がり、すぐさまターンをします。このときの首の負担はかなりのものです(専門的には、バックターンと言います)。

一般の人が車いすを操作するのはとても難しいのですが、やはり選手は操作がうまく、実際の動きを見るとビックリすると思います。その速さ、動きは迫力満点で、特に世界ランキング現在7位の斉田選手などは、試合のときにはあまりのパワーにタイヤがついていけずにスピンしているほど。
やはりテニスは、車いすであっても動き(チェアワーク=フットワーク)が大切なのです。今では、私も車いすのテニスレッスンに必ずチェアワークトレーニングを取り入れていて、たとえば2時間の練習の場合、チェアワークトレーニングは約半分を占めます。

中澤 吉裕  (なかざわ よしひろ)

日本車いすテニス協会コーチングスタッフ、2002ワールドチームカップ・イタリア大会日本代表監督。2004年ワールドチームカップ・ニュージーランド大会にも日本代表クアードチームを率いて参加、世界3位に導いた。ジュニア・車椅子選手の指導に熱意をそそぐ毎日を送る。

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